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役に立つ社会保障制度① 生活保護

[2019.02.01]

シリーズ 暮らしに役立つ社会保障制度

その1 生活保護制度①

  • どんな時に使うのか?

「病気や障害、高齢で働けない。」「蓄えが無くて、治療にもいけない。」こんなピンチから命を守る最後の砦です。最後のセーフティネットです。他の制度を使っても暮らしに困ったときは、サラ金に駆け込まないで、まずは生活保護を申請しましょう。区役所・福祉事務所で扱っています。申請・相談窓口があります。相談するときは、収入の状況や家賃がわかる資料など持っていった方がよいでしょう。事前にヘルスコープの病院・診療所にもご相談ください。不当な扱いをされた場合にもご相談ください。

  • 何が基になっているのか?

憲法第二五条「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。国はすべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」とあります。憲法により関連法律が生まれました。生活保護法です。生活保護は国民の権利です。日本の捕捉率は、15~18%ほど。ちなみにドイツ64.6% フランス91.6% イギリス47~90%(2010年)(あけび書房「生活保護ここが焦点だ!」)諸外国と比べて極めて低い数字です。

  • 仕組みは?

 国が定めた地域別「最低生活費」の基準に対して、収入が不足する場合、差額の分を補うとともに、暮らしの立て直しの応援をする仕組みです。したがって働いている人、年金だけの人でも「最低生活費」を下回る場合、生活保護を利用することができます。定住所は必要。貯金・保険掛金は認められません。「持家だから」すべてダメとは限りません。なお、「暮らしに困った原因」に関係なく、「無差別・平等」の取り扱いがされます。

 

  • 生活保護の種類は?

8つの扶助と世帯員の状況に応じて各種加算があります。

  • 生活扶助(食費・衣服費・水光熱費など)②住宅扶助(借家家賃)
    • 教育扶助(小中学の給食費・学用品)④医療扶助(医療費)⑤介護扶助

(保険料・利用料)⑥出産扶助⑦生業扶助(求職活動費・高校就学費)

⑧葬祭扶助 他に一時扶助があります。各種加算には、妊産婦加算・母子加算・障害者加算・介護施設入所者加算・在宅患者加算・児童養育加算・介護保険料加算などがあります。

  • 進学準備給付金 大学等への進学支援を目的として、大学に進学した人に対して支給する制度です。自宅から通学する人…10万円 転居し通学する人…30万円

※「ハリー・ポッター」の著者は、シングルマザーとして生活保護を受けながら小説を書いていた、というのは有名なお話です。そして、本の売上げを印税として国庫に納めています。(参照:大阪社会保障推進協議会 相談活動ハンドブック)

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